2023年度 水資源・環境学会 第39回研究大会のご案内
【豪雨による交通機関の乱れのため、開始時刻が変更になりました 14時~】
大会テーマ:「水の安全保障と水利用」
【開催日時】2023年6月3日(土)10:00~17:00(受付:9:30~)
【会場】拓殖大学文京キャンパスE306教室
東京都文京区小日向3-4-14
最寄り駅:東京メトロ丸の内線 茗荷谷駅(徒歩3分)
【開催趣旨】
国連児童基金(UNICEF)によると、世界では4億5,000万人の子どもを含む14億2,000万人以上が、水への脆弱性が高い、あるいは極めて高い地域で暮らしているという。この水への脆弱性には、水の質的問題はもちろんのこと、水資源の獲得をめぐってあらたな国際紛争の火種も含まれる。大エチオピア・ルネサンスダム建設をめぐるエジプトとエチオピアの軋轢などはその典型事例であろう。また、アフガニスタンの貧困地域の水利事業に尽力してきた中村哲氏が2019年に凶弾に斃れたのも、水をめぐる利権集団によるいわれなき怨恨が背景にあったといわれている。
他方で、国内においては、水道民営化、各種送排水施設の老朽化、あるいは巨大台風やゲリラ豪雨による激甚洪水被害など、ライフラインに直結する問題が、広く国民に認識されている。しかし、これらの問題に対しては、水の安全保障への危機意識というレベルにまでは至っていないように思われる。この水の安全保障への危機意識の薄弱性は、たとえば食料輸入と仮想水、地下水を規律する法令の未整備、ダムに多くを依存しがちな洪水対策などの問題が、結果としてなかなかより良い方向での解決策を見いだせずに深刻化している現状に大きく影響しているのではないだろうか。
本パネルディスカッションでは、各報告者がそれぞれの専門分野の視点から「水の安全保障となり得る課題」を開陳したうえで、その解決に必要な政策や社会システムのあり方について学際的な議論を展開したいと考えている。
大会実行委員長 奥田 進一(拓殖大学)
☆☆ 研究大会予稿集一括ダウンロード ☆☆
☆☆ 研究大会プログラム ☆☆
☆開催校挨拶 奥田進一(拓殖大学教授)
10:00-10:10
☆自由論題
10:10-12:10
①「都市化が進展する農業地域における冬期水利権量の再配分と環境用水~滋賀県野洲川土地改良区を事例として」
松 優男(内外エンジニアリング株式会社) 発表資料 松優男.pdf 発表資料(追加) 松優男.pdf
②「水害から避難する~2020球磨川豪雨水害を事例に」
田渕直樹(法政大学) 発表資料 田渕直樹.pdf
③「水害訴訟史における鬼怒川水害の意義~第一審水戸地裁判決を題材に」
梶原健嗣(愛国学園大学) 発表資料 梶原健嗣.pdf
④「気候危機時代における“川との共生”を考える~2020年球磨川流域豪雨災害・人吉地区における市民調査からの示唆」
森 明香(高知大学) 発表資料 森明香.pdf
☆昼休み
12:10-13:00
☆総会(学会賞・奨励賞の表彰、理事会を含む)
13:00-13:30
☆パネルディスカッション
座長:秋山 道雄(滋賀県立大学)
13:30-14:00【テーマ論題1】「水の安全保障」研究の今日的課題
仲上健一(立命館大学名誉教授) 発表資料 仲上健一.pdf
14:00-14:30【テーマ論題2】水道事業の視点から見る「水の安全保障」
飯岡宏之(SUW研究所) 発表資料 飯岡宏之.pdf
14:30-15:00【テーマ論題3】「水の安全保障」に係る国内法の課題
奥田進一(拓殖大学教授) 発表資料 奥田進一.pdf
15:00-15:30【テーマ論題4】「水の安全保障」に係る国際法の課題
平野実晴(立命館アジア太平洋大学助教)
15:30-15:50 休憩
☆パネルディスカッション
15:50-16:50
コーディネーター:秋山道雄(滋賀県立大学)
パネリスト:仲上健一、飯岡宏之、奥田進一、平野実晴
16:50-17:00 閉会挨拶