水に溺れる大草原の国~モンゴルの水問題~
奥田進一(拓殖大学教授) 私とモンゴル国との関わりは、1999年に始まる。翌年に、中国内モンゴルで知己を得たモンゴル族の友人が起ち上げた植林NGOに理事として参画し、後にこれをNPO法人化して、大学生を主とする多くの人 […]
能登半島地震被災地での井戸利用調査
大阪公立大学現代システム科学域 遠藤崇浩 ここ数年、災害用井戸の研究を行っています。大規模な自然災害により水道インフラが損傷すると断水が起こります。災害用井戸はそうした時に地域にある井戸-たとえば家庭・工場・神社などに […]
スコットランド紀行文 産業革命期に理想郷を志したロバート・オーウェンの軌跡を見学して
山元 周吾(喜代七屋) 初めに少し自己紹介します。私は山元周吾といいます。高橋卓也先生のもとで滋賀県立大学大学院を2013年に卒業しました。農林水産に関わるコンサルティング会社に勤めた経験を活かし、現在はドイツと日本を […]
用水路探訪・水辺の365日(その2)~最上川流域の疎水・名水をいく~
足立 考之 少し、古い話となって恐縮だが、この記事は「環境用水研究会」仲間と現地視察した頃(2010年頃か)のメモと写真を引っ張り出して加筆修正したものである。なお、文中に「⇒」の記号があるのは、メモを再現したことによ […]
京のお酒の神様と名水
西田 一雄 趣味や楽しみ方にはそれぞれの個性が出るといわれています。環境コンサルタントの第一線から退き、人生楽しみながら有意義な日常を送れる事を期待しています。 京都に生まれ、京都で育ち、北海道室蘭で土木工学を学んだの […]
どう考えてもダムはいらない
伊藤達也(法政大学) 1.入院と研究停止 私は昨年(2023年)9月20日、埼玉県志木市の自宅で、脳梗塞に倒れ、今年(2024年)3月8日に退院するまでの半年間、病院並びに病院付設のリハビリセンターに入院していました( […]
水と人と町の今昔(4)ー牛若丸と弁慶の運命の出会い・五条橋ー
若井 郁次郎(モスクワ州国立大学 講師) 京都の奥・鞍馬 京都市内を流れる賀茂川と高野川の合流点に架かる賀茂大橋に立ち、北を見ると、低い山が連なる北山を一望できます(写真1)。ここは鴨川に架かる橋のなかでも北山を展望でき […]
狭山池 永遠に残すべき生きた遺跡
大阪学院大学国際学部 三輪信哉 2023年7月下旬、大阪府の南にある狭山池の見学に行ってきました。すでに多くの方は見学に行かれたことでしょう。私はと言えば、大阪府庁を退職された2年後輩の河野敬太郎さんから何度かお声かけ […]
水と人と町の今昔(3)―勧進と興行を兼ねた橋・四条大橋―
若井 郁次郎(モスクワ州国立大学 講師) 禹の治水 大河の畔で、紀元前5000年から紀元前1000年の間に四大文明が起こりました。いずれも今日では、砂漠化し荒涼とした無機質な光景が広がります。その遠因は、各文明が都市を建 […]
世界かんがい施設遺産
渡邉紹裕(京都大学名誉教授・特任教授[防災研究所]) 多くの方が、今年(2023年)9月に、文化審議会の答申に基づいて、農業水利施設である熊本県山都町の通潤橋が国宝に、また、石川県白山市の手取川七ヶ用水取水施設が重要文 […]