水と人と町の今昔(4)ー牛若丸と弁慶の運命の出会い・五条橋ー
若井 郁次郎(モスクワ州国立大学 講師) 京都の奥・鞍馬 京都市内を流れる賀茂川と高野川の合流点に架かる賀茂大橋に立ち、北を見ると、低い山が連なる北山を一望できます(写真1)。ここは鴨川に架かる橋のなかでも北山を展望でき […]
狭山池 永遠に残すべき生きた遺跡
大阪学院大学国際学部 三輪信哉 2023年7月下旬、大阪府の南にある狭山池の見学に行ってきました。すでに多くの方は見学に行かれたことでしょう。私はと言えば、大阪府庁を退職された2年後輩の河野敬太郎さんから何度かお声かけ […]
水と人と町の今昔(3)―勧進と興行を兼ねた橋・四条大橋―
若井 郁次郎(モスクワ州国立大学 講師) 禹の治水 大河の畔で、紀元前5000年から紀元前1000年の間に四大文明が起こりました。いずれも今日では、砂漠化し荒涼とした無機質な光景が広がります。その遠因は、各文明が都市を建 […]
世界かんがい施設遺産
渡邉紹裕(京都大学名誉教授・特任教授[防災研究所]) 多くの方が、今年(2023年)9月に、文化審議会の答申に基づいて、農業水利施設である熊本県山都町の通潤橋が国宝に、また、石川県白山市の手取川七ヶ用水取水施設が重要文 […]
水と人と町の今昔(2)―鴨の流れと起終点の橋・三条大橋―
若井 郁次郎(モスクワ州国立大学 講師) 地名の奥深い由緒京都の地名は、何丁目何番地といった数列的な表示よりも、事跡や治績、歴史的事件などに深く由来するものが多く、その判読や解読が困難なうえ、理解するのも大変です。ここで […]
「鮎狩り」という楽しみ
同志社大学経済学部 原田禎夫 日本人の「魚離れ」が止まらない、と言われています。水産白書によると2021年度の食用魚介類の1人1年当たりの消費量は、23.2kgであり、もっとも多かった2001年の40.2kgから半分近く […]
水と人と町の今昔(1)――天神川の都市河谷と御土居の築造――
若井 郁次郎(モスクワ州国立大学 講師) 京都の微地形を見つめ直す 京都は、山並みの総称で呼ばれている、東山、北山、西山の三つの連山が逆U字状に取り巻く、盆地です。山並みの区切りは、そびえ立つ二つの主峰、北東の比叡山と […]
淀川三川合流地域と背割堤―さくらであい館を訪れて―
小幡 範雄(立命館大学名誉教授) 淀川三川合流域 さくらであい館 自宅から10分ほどで淀川三川合流地点まで行くことができます。今回のブログではこのあたりについて紹介したいと思います。 さくらであい館は淀川三川合流域の地 […]
身近な水を利用する
仁連孝昭(成安造形大学客員教授・滋賀県立大学名誉教授) 水は生命にとって欠かすことのできないもののひとつですが、水は溜めて利用するものではなく、流れの中で利用するものであると私は考えています。 そのような訳で、私は自然 […]
伊川谷掘割のこと
矢嶋 巌(神戸学院大学) 江戸時代になると、幕府や藩が用水路をつくったり干潟や沼地を干拓するなど新田開発を進めたりして農地面積を増やし、米の生産量を増やしたと、中学校社会科の歴史で習う。新しい学習指導要領に基づく202 […]